盲導犬とは
盲導犬は、目の不自由な方が安全に歩く事ができるようにサポートする犬で、「視覚障害者と共に歩くパートナー」です。
「歩く」には道を歩くことと同時に、人生を共に歩む、という意味も込められています。
盲導犬に向いている性格とは?
- 人と一緒に何かをするのが好き
- 人にほめられるのが好き
- 心が素直で柔軟な犬
- 落ち着きのある犬
■詳しく解説すると…(3)心が素直で柔軟な犬とは
例えば、エスカレーターを初めて見た犬は、びっくりして後ずさりをします。そこで、訓練士が「大丈夫だよ」と言って乗せる訓練を重ねると、4~5回目からは平気で乗れるようになります。これが盲導犬に必要な「学習能力」なのです。
つまり、人間が「大丈夫」と言ったものを素直に受け入れて、「そうか、大丈夫なんだな」と思える心の柔軟さです。
盲導犬の訓練は厳しい?
テレビや雑誌などで盲導犬を紹介される時に「厳しい訓練」という言葉が使われがちですが、実際の盲導犬の訓練では、訓練士は犬にとって「楽しい」訓練をします。訓練で最も大切なポイントは「褒めること」。訓練士と一緒に遊んだり、ほめられたりする事が楽しくて、犬はどんどん指示語を覚えてゆきます。そうすると、自然と盲導犬の仕事が出来るようになってゆくのです。
訓練において、きびしい点は1つだけ。盲導犬としてデビューできる合格基準は厳しく見て行いきます。盲導犬ユーザーの安全と、その盲導犬自身の安全に関わるので、その点は厳しく見ていきます。
盲導犬に向いている犬種は?
◇ラブラドール・レトリバー
◇ゴールデン・レトリバー
◇ラブラドール・レトリバー×ゴールデン・レトリバーのミックス犬(F1)
の3種類が日本国内で活躍する盲導犬の主な犬種です。
理由としては以下の3点です。
■性格面
レトリバー種は、もともと狩猟犬として人と一緒に働く犬です。環境に適応する能力が高く、
人間と仕事をすることが大好きな性格の犬なので、盲導犬に向いています。
■体格
からだの大きさが人を安全に誘導するためにちょうどいいサイズです。チワワのように小さすぎたり、
セントバーナードのように大きすぎては電車に乗ったり、人混みを歩くのに向いていません。
■外見
たれ耳でアーモンド型の優しい目という外見が、周りの人に威圧感を与えにくく、社会の皆さんに受け入れてもらいやすいという点でも盲導犬に向いています。
訓練した犬はみんな盲導犬になるの?
犬にも人と同じく個性があり、怖がりな犬や他の動物に興味がとても強い犬、歩くのがあまり好きではない犬もいます。そんな性格の犬に、無理やり盲導犬の仕事をさせたりはしません。それぞれの犬にあった道を選ぶのも、盲導犬協会の大切な仕事です。
盲導犬としての仕事を、無理なく・楽しくできる犬は盲導犬へ、おうちでペット犬として暮らす方が向いている犬はキャリアチェンジ犬へ、ごくまれに盲導犬ではない他の補助犬(介助犬や聴導犬)への適性が向いている犬もいますので、その時はその育成団体へ紹介することもあります。
盲導犬になれる割合で言うと約3割程です。10頭の犬を訓練しても盲導犬になるのは多くても3頭程です。
盲導犬とユーザーの生活は?
実際に盲導犬と暮らしている盲導犬ユーザー(使用者)の方をご紹介します。
☆盲導犬ユーザーの紹介