盲導犬の受入れに関して、2つの法律があります。
■身体障害者補助犬法
■障害者差別解消法
身体障害者補助犬法について
2002年に「身体障害者補助犬法」が施行されました。この法律では、身体の不自由な方をサポートする盲導犬・介助犬・聴導犬を総合して「身体障害者補助犬」・「補助犬」と名付けました。
補助犬は、公共施設や交通機関はもちろん、飲食店・ホテル・タクシーなどの一般的な施設でも自由に同伴できるよう定められています。
- 厚生労働省ホームページ「身体障害者補助犬」
- もっと知ってほじょ犬(補助犬リーフレット:厚生労働省)
- 医療機関向け ほじょ犬もっと知ってBOOK(補助犬リーフレット:厚生労働省)
- ほじょ犬ポスター
下記のステッカーに見覚えはありませんか?
この法律の啓発の為のステッカーで、補助犬受入れへの理解促進の為に入口ドア付近に貼っていただいています。このステッカーは「当店は補助犬法を理解しきちんと受入れをしています。他のお客様ご理解ご協力をお願いします」という意味の物なので、貼ってあるから入れるという許可証ではありません。なので、ステッカーの貼付けの有無に関わらず、一般の方が利用できる場所はユーザーと一緒に補助犬は入ることが出来ます。
ただ残念な事に、まだまだ「身体障害者補助犬法」を知っている人は多くはありません。
「犬は入れません」と飲食店への入店を拒否されてしまう事やタクシーの乗車を拒否される事が、現在も多くあります。
もし街中で入店拒否を見かけた場合には、お店の人や運転手さんに
「身体障害者補助犬法で同伴は認められています」と教えてください。
盲導犬への理解を深めるためにも、皆さんの勇気とご協力が必要とされています。
デパート、飲食店、映画館へも盲導犬は一緒です
身体障害者補助犬法施行の流れ
・平成14年10月 公共の施設や交通機関において補助犬の同伴受け入れが義務付け
・平成15年10月 公共の施設や交通機関だけでなく、一般の人が立ち入ることができる
場所において補助犬の同伴受け入れが義務づけられる。
・平成20年4月 都道府県等に補助犬の同伴又は使用に関する相談窓口を設置すること
また一定の規模を満たしている民間の事業所等において補助犬同伴の受け入れが義務づけられる。
障害者差別解消法について
正式名称は「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」で、2016年に施行されました。
この法律では、
①障害を理由に差別的取り扱いや権利侵害をしてはいけないこと
②社会的障壁を取り除くために合理的な配慮をすることを定めています。 (詳しくは内閣府HPへ)
注意!これは差別的取扱いになります!
・補助犬の同伴を理由に入店を断る
・障害のある方にだけ来店・来院時間の指定をする
・障害のある方にだけ同伴者を必須にする
この法律は、障害のある人もない人も互いにその人らしさを認め合いながら共に生きる社会をつくることを目指しています。
簡単に言うと「障害の有無に関わらず、同じサービスを享受するために、サポートが必要な人には、無理のない範囲でサポートをしてあげましょう」という法律です。
(具体例:飲食店でメニュー表を点字メニューを用意する、スタッフがメニューの読み上げをする等)